人のお家を訪問すれば、まず玄関に入ります。
あなたはそのとき、何を感じますか?
『よく片付いているわ』と感心する玄関もあれば、『くつやスポーツグッヅなどがちらかり足の置き場がないわね、残念・・・』というところもあるかもしれません。
そして、人のふりみてわがふりなおすって昔からいわれるように、
せっかくなので、我が家を振り返り『どうかな?』と見つめなおしてみてください。あんなに素敵な玄関にしたいな、と思うのもよし、我が家はあんなふうに雑然となっていないだろうか、と反省するもよし、それがお片付けのモチベーション第一歩になるかもしれません。
ところで、お家全体を一気に片付けるのは、とても労力がかかります。時間もかかります。気力も充実していなければできません。途中でしんどくなって、『ああもういいわ😊』とさじをなげてしまいたくなります。
なので、最初は小さなところから手掛けることをお勧めします。
おすすめは下駄箱。
玄関は、人でたとえるなら顔。だから、素顔も健康的に、そしてお化粧も美しく仕上げておきたいところです。下駄箱は作業しやすく、お掃除もすれば、家の顔の玄関が気持ちよく使えるようになります。
やることは、3ステップ。そのコツだけつかむことができ、“片付けた”実感=達成感を持つことができれば、あとは、その要領で、冷蔵庫のなか、洗面台、キッチンのパントリー、子供部屋、寝室のクローゼットと、だんだん大きなところを片付けていけばよいのです。
片付けを簡単にするための3つのステップをご紹介します。
これだけです。
それでは、それぞれに説明します。
ステップ1. ぜんぶだして、ひろげる
晴れた天気のよい日、玄関を解放して下駄箱のなかにあるものをぜんぶ出してみましょう。下駄箱には靴だけかとおもっていると、意外なものがでてくることもあります。
庭のお手入れ用の肥料や軍手、剪定鋏、殺虫剤、スキンガードなど、確かに外との接点のあるグッヅでもあるので下駄箱に置いておきたい気持ちもわからないではないですが・・・。
とにもかくにも、全部出して白日のもとにさらしてみましょう。
下駄箱のなかにとりあえずいれてあって、目につかず、ひっそりと使われることなくおさまっているものたち、一目で『これいらんわ。』というものがでてくるものです。
ステップ2.わける
整理収納アドバイザーとしておすすめするのが四つのカテゴリーにわけることなんです。
①アクティブ領域 よく利用しているもの
②スタンバイ領域 すぐにものが使えるように準備されているもの
(季節性のもので冬に使うブーツや、夏に使うサンダルなど、前のシーズンでもつかっ
たし、今度のシーズンも使う予定があるものなど)
③プロパティ領域 ただなんとなく持っているもの、使うか使わないかわからない
④スクラップ領域 ものが活かされていなくて、壊れていたり、廃棄をまつだけのもの
ぜんぶ出してひろげたものを、大きな四つの升目をつくって、ひとつひとつわけてみてください。(下図)
そして、ここからがたいせつなんですが、③のプロパティ領域に分類したものを、もう一度、使うか使わないかをチェックして、わけてみてください。
使う、使わないは、過去一年に使ったし、今後一年以内に使う予定があるかどうかを判断の目安にしたらよいと思います。
このとき、晴れた気分の良い日にすることをおすすめするのは、天気のどんよりしている時だと、判断がうじうじしやすくて、スパッとわりきれないからです。
ぜひ、晴れた日に、やってみてください。
あと、独り身の場合は、自分だけで判断していけますが、家族がいる場合は、家族皆さんに協力してもらってくださいね。 あとで、『あれいるんだったのに!!』と不満爆発しないためにも。
ステップ3.定位置をきめて収納
わけることができたものを、それぞれの定位置へ収納しましょう。
そのまえに、せっかく全部モノをだしたので、まずは、下駄箱のそうじをしましょう。下足についた泥やくさがありませんか?すっきりきれいにそうじしましょう。
それから、収納にふさわしい補助グッヅを100均の整理収納コーナーから選んで買ってきてより便利な収納空間に改造するのもこのタイミングです。
棚の間が広すぎてサンダルを入れると空間が空きすぎてもったいないときなど、ラックを入れると良いかもしれません。
先に収納グッズを買い集めることはおすすめしません。ステップ2で、わけて収納すべきものがわかり、量とサイズがわかったうえで、準備するのがよい方法です。
収納の定位置きめは大事です。もし、下駄箱が天井まであるような据え付けのものであれば、使用頻度が高いものは中段。季節ものなど使用頻度が低いものは上段、重いものは下段というように決めてください。低いタイプの下駄箱でしたら、上段という考えはありませんので、頻度の高いものを中段に、頻度の低いものや、重いものを下段に収納するのがよいでしょう。
そして、これがだいじなことですが、ステップ2で分類した④スクラップ領域のものは、
この際ちゃんと捨てましょう。
また、
③のプロパティ領域で、使わないものと分類したもの、これもすっきり処分しましょう。
ここで、ためらいがでて、『もったいないなあ・・』『またいつか使うかもしれないし・・・』と心のささやきが聞こえたとき、こう考えてみてください。
ものは、よく使ってもらってこそ活かされるものです。
そのまま我が家に、壊れたまま、あるいは使われないままおいているだけで、
そのものはうれしいか? わたしになにか喜びがうまれてくるか?
処分の仕方としては、廃棄するだけではなく、使ってくれる人に譲るということもあります。バザーや、マーケットに出して売るということもあります。そのほうが、そのものが使ってもらえるチャンスが広がります。我が家の下駄箱のすみにひっそりと潜んでいるより、活躍の場ができたりするほうがよいでしょう。
ものにチャンスをあげてください。
また、廃棄するときに心にもし痛みがはしることがあるなら、それはたいせつにしてください。
次の購買のときに、『ほんとに使うかな』と振り返りをするようになり、無駄な買い物をしなくなった、ということもメリットとしてでてきます。決して廃棄することは悪いことばかりではないのです。
いかがでしょうか?
ちょっと片付けしてみようかな、と思っていただけたでしょうか?
お部屋の片付けは、すぐに一気にできるものではありませんが、3ステップを理解し、こつこつとすすめていきましょう。
好きなもの、必要なものにだけ囲まれた快適生活空間づくりを、一緒に考えてみましょう。
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